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大法は心に有り、小法は形に有り
 
   世の中で、肝心で大切なことは、心づかいであり、形に顕れたものではない。という諺 である。何事をするにも、形にとらわれる前に、動機が大切である。本来の心を忘れて、 形だけで、進んでも失敗することになる、ということである。
   しかしながら、
   人間が判断する上で、うわべの見てくれや表面上のことで判断する場合が多い。うわべ で判断しているほうが、楽であり、誰に相談しても、ほぼ同様の答えが返ってくるからである。表面のことばや行動を、そのまま受け取ればいいことである。
   が、とことんお付き合いをする場合、心のあり方の問題が出てくる。
   本当に言いたいことを言う人間、感じたままを言う人間は、嫌われ、損をする傾向にあ る。よほど徳を積んでいて慕われ親しみのある人は別ですが、普通の人は、言いたいこと を言えば、周りの人は相手にしなくなってくる。  
   要領よく生きていくには、本当のこと言うことや真実を暴くことは、ほどほどにして いたほうが、無難である。それは、本当のことを知らなくていい、ということではありま せん。本当のことは知っているほうがいいに決まっています。本当のことを知っているこ とと、他人に言うことは、次元が違います。  
   たとえば、事実や史実は、作られて脚色されたものがあります。明治天皇が江戸を東京 にして遷都をしたのはなぜか、今の天皇家は北朝であるけれども、皇居前広場には、 楠正成の銅像があるのはなぜか、など史実には、おかしなところもあります。  
   アウシュビッツで400〜600万人が虐殺されたのは、本当か?一日5千人が殺され たとすれば、年間に150万人になる。  
   阪神大震災で亡くなった方々が、約5千人。それが4年間、毎日続けば、600万人に なる勘定にはなるが、考えただけでも、ウソということになる。  
   しかし、これらは、教科書に載っているし、皆が教えられ、大衆が知っているところに なれば、事実となってしまう。本当のことではないけれども、皆が認める事実となって、 それが常識となる。・・・これが人間社会の滑稽なところです。  
   いずれにしても、ベースとなる「心」を大切にして、世の中を生きていくことが、 肝要でしょう。   (2002.10.14)